結果と考察の違いとは…

学生さんが実験レポートを書いていると、
「考察が書けない」という声をよく聞くのですが、
今日はさとーさん流に考察の書き方を簡単にまとめてみたいと思います。
 
 
まず,「結果」と「考察」とはどう違うのかについて
簡単にまとめてみましょう.
 
・結果
 1)実験における観察や反応の様子など
 2)実験で得られたデータ(生データ)
 3)生データを適切な方法で処理(計算など)して,
  実験の目的としたデータ
 
・考察
 結果で得られたデータが正しいかどうかを検証する.
 
 
結果は,実験で得られた生データやそれを処理して得た
最終的な結果についてまとめます.
 
それぞれについて簡単にまとめると
1)
・それぞれの反応の結果(反応における色変化や反応に要した時間など)
2)
・反応物の生成量,滴定に要した液量など
3)
・滴定結果から計算によって求められた溶液の濃度
・測定結果をプロットして得られた関係式及びその定数 など
 
 
これに対して,考察は,上で得られたデータや結果が本当に正しいかどうかを
文献や反応式などを用いて証明することと考えればいいかと思います.
 
例:
・滴定結果から計算によって求めた濃度と実際の溶液の濃度に
 差があった場合に差があった理由について考える.
 
・収量が100%を越えた理由について反応式から検討してみる
 
などなど
 
なので,実験を失敗した方が考察として各中身が多いのでありがたい場合もあったり…
(もちろん,そんなことを目的にするためにわざと失敗するというのはもってのほかですが…).
 
もちろん,実験が完璧にうまくいったと考えられる場合も,うまくいったことを証明して
「私の実験が完璧だった」と考察で主張してみるのもアリかもしれません…(笑).
 
 
 
最後に,考察のない実験レポートは,実験レポートとは言えないということを
肝に銘じてレポートを書いてもらえればなぁと思います…